マンション査定シミュレーションの使い方!自動見積のコツと注意点とは

- 2021.01.29
- マンション査定
マンションの査定価格を知りたい時は、不動産会社に問い合わせる方法以外にも、インターネットの査定サービスを使えば簡単に金額を調べることができます。しかし、これによって算出された金額で、本当に売却することができるのでしょうか。
今回は、マンション査定のシミュレーションについて解説します。
マンション査定のシミュレーション
マンション査定シミュレーションには、運営会社によって多様なサービスがあります。まずは、マンション査定のシミュレーションにはどういったものがあるのか、紹介します。
AIによる自動見積もり機能
過去のデータからAIが自動査定してくれるシミュレーションサイトがあります。
AIによる自動見積もりは、人工知能技術の発達によって近年開発された、比較的新しいサービスです。サイトにより細かな違いがあるものの、全体的には過去の取引データ(ビッグデータ)を集約し、独自のアルゴリズムで金額をはじき出しているという特徴があります。
AIによる自動見積もりのメリット
AIによる自動見積もりを利用するメリットは以下の3つです。
- 短時間でマンションの査定価格がわかる
- 匿名かつ無料で査定ができる
- 営業の電話がかかってこない
上記の中でも特筆すべきメリットは、短時間で査定ができることです。通常、不動産業者に依頼すると早くても2〜3日はかかります。
しかし、AIによる自動見積もりを利用すると、数分で金額がわかります。査定の精度はさておき、早く目安となる金額を知ることができるので、例えば先月よりも上がった・下がったなど、傾向を掴むことができます。
AIによる自動見積もりのデメリット
AIによる自動見積もりを利用するデメリットは以下の3つです。
- シミュレーション結果と実際の価格に差がある
- 地方などエリアによっては査定できない場合がある
- 査定価格がわかるだけでサポートなどが受けられない
シミュレーション結果と実際の価格に差があるケースがあります。そのため、結果を鵜呑みにしすぎることは危険です。
机上査定とマンション査定シミュレーションの違い
マンション査定シミュレーションと似たようなものに、「机上査定」というものがあります。
机上査定とは、電話番号や個人情報をもとに、不動産業者が過去の売買データや相場などを確認して査定を行うものです。マンション査定シミュレーションとは、人が査定するかコンピュタが査定するか、という点で違います。
シミュレーション結果と実際の価格には差がある
前述したように、シミュレーション結果と実際の売却額には差があります。シミュレーションでの査定は実際の物件の状態やリフォームの有無など、入力するデータ以外の情報が含まれていないためです。
それでは、実際の売却額はどのようにして把握すべきなのでしょうか。
マンション売却相場の調べ方
マンションの売却相場を知ることは、物件を売却するうえで重要なポイントです。相場を知らなければ、不動産業者に相談する際に査定金額が妥当なのかどうか、見極めることができないからです。
売却相場を調べる方法はふたつあります。
ひとつは、物件情報が載っているポータルサイトで確認する方法です。条件が近い物件を探して、金額を見てみてください。いくつかの物件を見ていくと、どのエリアのどの物件が、どのくらいの金額なのか把握することができます。
もうひとつは、国土交通省の「不動産売却取引価格情報」から調べる方法です。過去の取引データを誰でも調べることができるので、同じく金額を把握することができます。
ただし、このような調査や、さらに詳細な調査は、不動産会社に言えばすぐに無料でやってもらえます。それが次項で説明する、「訪問査定」です。
正確に査定するためには、訪問査定を行う
簡易査定は、不動産会社の担当者が諸条件から相場の調査をしてくれることを意味します。自身で相場を調べる場合よりも専門家としての経験値があるため、より正確な調査です。
さらに正確な金額が知りたければ、担当者に依頼して、訪問査定をしてもらうとよいでしょう。訪問査定も、無料です。
訪問査定では、実際に物件を訪問して査定を行うため、リフォームの有無や設備の状態、日当たりなどを織り込んだ正確な査定をしてもらうことができます。
ただし、満足いく価格で売却するためには、信頼できる会社に査定をお願いすることが重要になります。必ず、複数の会社に相談をして見極めるようにしましょう。
シミュレーションの活用方法
査定シミュレーションの結果は、売却タイミングの見極めや、売却するかどうかの判断に活用することができます。
マンション売却のタイミングを見極める
シミュレーションによって売却金額の目安を知ることで、売却するタイミングをはかることができます。
自動査定はとにかく手軽であることがメリットです。何回でも、簡単につかえます。
それを活かし、定期的にマンション価格を調べてみましょう。変化を記録していくことで、売却タイミングが見えてくることでしょう。
売却するかどうかの判断基準にする
マンションを売却することを決意するまでの判断にも、シミュレーションは使えます。
一つは、オーバーローンかどうか知るために活用する方法です。
オーバーローンとは、マンションの売却価格よりも残っている住宅ローンが多い状態のことです。もし自己資金を足しても差額を埋められないのであれば、そもそも売却をすることができません。
【前提条件】
住宅ローン:3,000万円
売却金額:2,800万円
手続き費用:100万円
3,000万円−(2,800万円−100万円)=300万円
このケースでは、300万円の負債が残ります。マンションの売却価格がわかれば、このように大体の必要資金を調べておくことができます。
もう一つは、価格の妥当性の見極めに活用する方法です。
シミュレーションの査定価格と不動産業者が提示した価格とを比較することで、提示された金額が適正かどうかを考えることができます。
もし金額に大きな差があれば、なぜそのような結果になっているのか、理由を不動産会社に問い合わせてみるとよいでしょう。
理由を聞いて納得がいく説明がなければ、その会社は避けた方が無難です。
実際にマンションを売却するなら比較が大切
実際にマンションを売却する場合には、シミュレーションのあと、不動産会社に相談する必要があります。
その際は、複数の見積もり結果を比較することが重要です。やはり、複数の見積もり結果を比較することで適正価格がわかるためです。
さまざまなデータを比べて正確な基準を持つことは、売却を成功するための重要なポイントです。マンション売却を考えているなら、必ず複数の会社から意見を聞くようにしましょう。